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なぜ私が音楽をするのか? [総合]

 私の人生履歴において現在の自分の音楽形成に影響を与えた事柄は、あるドラマと高校時代の部活であり、どちらもクラシック音楽に関係している。
 まず、そのドラマとは「のだめカンタービレ」である。このドラマが私にどんな影響を与えたかというと、私はこのドラマを見て初めてクラシック音楽に興味を持てたということである。私はそれまでクラシック音楽は嫌いだった。長くて、退屈で、眠くなる、そんなイメージしか持てていなかった。しかし、のだめを見てから私の考えは変わった。音楽の一番初めにある物は楽しさで、それはクラシック音楽でも変わらない。そのことが演奏を通して伝わってきた。初めて私がクラシック音楽は楽しいものだと思った瞬間である。今まで、つまらないと思っていたクラシック音楽のイメージが変わった。さらに、ドラマでは楽しさ以外のことも教えてくれた。これまで使っていた楽しさとは、ある意味自分が楽しいように演奏するという面が強かった。つまり、作曲者の意思や想いを表現することの大きな意味での楽しさを教えてくれたということだ。しかし、これらのことを実際に肌で感じるようになるのは高校で楽器を弾くようになってからである。
 私は地元の高校に入学し、部活としてオーケストラに入った。入学当初、私はのだめの影響でオーケストラに興味があったものの、入ろうとは思っていなかった。理由は、のだめはドラマの中の話で、しかも音楽的基礎が全くない自分ができるわけないと思ったからである。そんな中、先輩たちの演奏を聴く機会があった。演奏は聞いていると、のだめに通じるところが感じられた。つまり、楽しそうだったのである。それにほとんどの部員が、高校から楽器を始めたそうである。私は自分にもできるかもしれないと思い、入部を決意した。そして私はコントラバスという楽器を弾くことになった。
 コントラバスという楽器を通して感じたことは、のだめの実感である。初めて間もない時は弾くことで精一杯だったが、だんだんと余裕が出てきて自分の欲求も出てくる。こう弾きたい、ああ弾きたい、その欲求通りに弾けたとき何とも言えない満足感と楽しさを得る。さらに、演奏する曲の解説や歴史を調べたり、何回も聴いたり練習したりすると、少しずつ作曲者の意思、想いが分かってくる。そして、その作曲者のベクトルと自分の欲求のベクトルの方向がいっしょだったとき、さらなる喜びが得られる。 
 ほかにも感じたことはある。それはみんなと一緒に一つの音楽を作っていくことの楽しさだ。これはコントラバスという楽器の特性もあるかもしれない。コントラバスは弦楽器で一番大きな楽器だ。一番大きな楽器とは、一番低い音が出るということで、コントラバスが主旋律を弾くことはほとんどない。頭打ちや刻み、ハーモニーが多い。だから、一人で練習しているときはつまらないと思うこともある。しかし、合奏練習などでみんなと合わせると、しっかりと自分の重要性を感じることができる。よくコントラバスはオケを支える重要な楽器だと言われるが、合奏の時は本当に感じられる。こういうことが感じられると、楽しくなってくる。そしてこれは同時にクラシック音楽の偉大さにつながる。楽器それぞれの一つ一つの音はたいしたことはないのかもしれないが、それらが集まると何十倍もの響き、表現、美しさとなって聴き手に伝わってくる。これは自分が演奏者になって初めて分かったことである。
 このようにして私は「のだめカンタービレ」と高校時代の部活に影響を受けてきたが、この二つはどちらもクラシック音楽に関係しているものであった。よって、まとめとしてクラシック音楽が私にどのような影響を与えたかについて考えて結論としたい。
 私にとってのクラシック音楽をまとめると、まず自己表現の場であるといえる。自分の欲求を生み出させ、かつ満たしてくれる場だ。そして、同時に他人とのかかわりの場でもある。自分の表現を受け止めてくれたり、逆に相手から受け取ったりすることができる。そして、みんなと共同作業をして曲を作っていくことで他者とかかわりあいを持つ。 
 自己表現と他人とのかかわりがあるとはつまり、私にアイデンティティを与えているといえるだろう。クラシック音楽が私に与えている影響はまさにこれだ。すなわち、クラシック音楽は私にとってなくてはならない存在になっている。特に現在大学に来て感じている。入学当初、新生活に慣れない不安があった。そんな時大学でコントラバスを弾かせてもらった。そしたら、先輩や同学年の子と関わることができた。そして何よりも、弾くことが楽しく安心することができた。なぜなら私はアイデンティティを感じることができたからである。私は悩むことなく入団を決めた。
 これからクラシック音楽を通して、さらにいろんな人と関わり、自分を磨いていきたい。

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